◾️鮨種
はまち、鮪(赤身)、烏賊。
◾️おでん
大根、玉子、厚揚げ。
◾️お漬物
野沢菜、白菜、沢庵。
◾️お味噌汁の種
溶き卵、豆腐、油揚げ。
◾️もつ焼き
はらみ、レヴァ、かしら。
◾️水炊き(乃至寄せ鍋)
豆腐、豚肉、菠薐草。
◾️天麩羅種
鱚、穴子、茄子。
◾️立ち喰ひ蕎麦の種
たぬき、掻き揚げ、月見。
◾️洋食
ビーフシチュー、ハンバーグ、海老フライ。
◾️居酒屋のおつまみ
鶏の唐揚げ、ほつけの塩焼き、烏賊の沖漬け。
◾️ビジネスホテルの朝バイキング
ソーセイジ、スクランブルド・エグズ、柴漬け。
◾️カレー・ライスに適ふ飲みもの
氷水、カフェ・オ・レ、林檎の發泡酒。
◾️試してみたい組合せ
露國のカヴィアとウォトカ、佛國の牡蠣とシャブリ、伊太利のパスタと葡萄酒。
外にも挙げ出したら切りがなく、食べもの飲みものに限らなければ、たとへば
・プロセスの技
全盛期ジャイアント馬場のランニング・ネックブリーカー・ドロップ、若手の頃のジャンボ鶴田のジャーマン・スープレックス・ホールド、スタン・ハンセンのウェスタン・ラリアット。
・特撮に登場する戦闘機
ウルトラホーク1号、コロニアル・ヴァイパー、X‐ウィング・ファイター(ジェットビートルは残念ながら“戦闘機”ではないので除外)
・探偵/ミステリ小説
クリスティの『アクロイド殺害事件』、クィーンの『Yの悲劇』、アイリッシュの『幻の女』
・司馬遼太郎の長篇
・怪獸映画の敵役
・ライカ
Ⅲf、M3、M6。
・ニコン
F3、NewFM2、EM。
・サザンオールスターズの唄
『Oh! クラウディア』、『Dear John』、『死体置場でロマンスを』
まだまだ續けてもいいけれど、このくらゐにしておきませう。この云はば三幅対…トップ・スリー方式はどうやら西洋的な感覚らしい。ほら“父と子と聖霊”とか“金銀銅メダル”とかのあれ。我われの伝統は四者並立で、青竜朱雀白虎玄武を挙げればいい。中國だよそれはといふ指摘は正しいが、我が國がさういふのを取り込んだのもまた、事實であると切返しておかう。但し三幅対と云つても並立ではなく、順位がある程度にしてもはつきりしてゐる。實際ここまで書き出した“三大何々”にも、微かに(また確かに)わたしの中で順位はある。それに正直なところ、さういふ順位を感じながらの方が書いても樂に感じもする。比較し易いからだらうか。だらうな。オンリー・ワンだとそれ以外は全部否定になる…なりかねず、ベスト・テンならそもそも挙げるのが面倒になる。三つくらゐが褒めたりくさしたり、その辺りの具合が宜しい。異論反論疑念も出し易いのではないか。そこで気になるのは、前述のトップ・スリーが我が親愛なる讀者諸嬢諸氏にとつてどうなのかといふことで、思はれるところを聞きたくもあり、そつとしてもらひたくもある。