2026-02-01から1ヶ月間の記事一覧
麺料理には、基本形がある。 饂飩には青葱。 蕎麦なら白葱。 それが基本形である。 (醤油)ラーメンだつたら、白葱と支那竹と煮豚。 (味噌)ラーメンであれば、肉野菜炒め。 それが基本形だらう。 どれもごく簡潔である。但しその簡潔は、汁もの…ソップだから…
ハイボールが得意な本格のシガーバーで呑ましてもらつた一ぱいは、まつたく美味かつた。穏やかなヰスキィとソーダを丁寧に一体化させた後、スプン一杯の濃厚なヰスキィを浮せてあつて、バーテンダー氏はこの手法を確か、フロートと呼んでゐたと思ふ。その頃…
常夜鍋と呼ばれる料理がある。 豚肉と菠薐草。 昆布出汁で素早く煮たのを、味つけぽん酢なんぞで食べる。常夜を謳ふのは、その字から想像出來るとほり、毎夜の食卓に乗つても飽きないからといふ。成る程。北大路魯山人の表記だと“宵”夜鍋ださうで、あのひと…
過日の夜、母親から電話があつた。ちよつとした事情で、御佛壇の中を整理してゐたら、先づ何年も前、西方へ行つた祖父が買ひ溜めてゐた大量の蠟燭が見つかつたさうだ。苦笑ひが浮んだが、朝夕の讀経が日課の祖父だつたから、さもありなんと思つた。 それから…
尊敬する内田百閒の随筆に、「おからでシャムパン」と題された一篇がある。それによると、おからの味つけは淡泊。具は控へ目。お皿に盛つたら、(贅沢にも)檸檬をたつぷり搾るさうで、美味いのかなあ。見た目は爽やかさうだが、酸つぱいだけな気もする。それ…
スマートフォンのカメラ機能を使つて、飲食の画像を撮るのは、半ば癖であり、残る半分は意図的でもある。 旧い友人からは、御行儀が惡いと云はれ、叉その通りとも思ふが、だからと云つて、いきなり止めるのは、六つかしい。手が殆ど自動的に、スマートフォン…
普段の朝は、粉末珈琲と食パンで済ます。 毎朝それで飽きないかと訊かれたら、朝のルーティーンだもの、飽きるも何もない…などと云つたら、食パン屋さんから、咤られるかも知れない。併し毎朝に欠かせないのも事實だから、差引してもらへる気もする。 主食用…
さう云へば長く、きつね蕎麦を啜つてゐない。 きつね蕎麦といふ食べものがあることを知つたのは、山下洋輔の“ピアノ弾き”のどこかだつた。トリオでヨーロッパの演奏旅行中、日本の食事が恋しくなり、我慢出來なくなつた三人が、(山下の表記に従へば)キツネソ…
ささやかな経験から云ふのだが、呑み屋の酒菜に迷つたら、鯵の何かを撰べば、大体は解決する。フライでもたたきでも一夜干しを焙つたのでも、廉な上にうまい。更に骨も素揚げにし、或は出汁も取れる。麦酒は勿論、お酒にも焼酎(ハイ)にも似合ふ。具合が宜し…
パナソニックのGF3を持つてゐるのを、すつかり忘れてゐた。元々は、オリンパスのボディキャップ・レンズを附ける為に贖つた。小さくかるい。マイクロフォーサーズ規格は本來、かうでなくちやあ。ぢやあなんで忘れてゐたのかと云へば、GRⅢを常用してゐるから…
令和七年末の西上の際、GRⅢ用に一本、ストラップを贖つた。エツミ製と思ふ。画像だと判りにくいけれど、革製の長いやつ。正直に云つて、趣味に適ふとは云へない。軟かな帆布か組紐が望ましかつたんだが、残念なことに探した限り、見つからなかつた。 吊るの…
半月ほど前に終つた。 全廿五話と三回の特別総集篇。 親愛なる讀者諸嬢諸氏はきつと、毎週を樂みに御覧だつたと思ふので、遠慮はしませんよ。 ソラから落ちてきた、記憶を失くした青年と、自分が何をしたいのか、摑みかねてゐる若ものが出会ふ。 かれらがゐ…