閑文字手帖

馬手に盃 弓手に肴

215 偶然

 寫眞は偶然である、といふ説がある。

 その偶然が面白いのだ、といふ意見。

 スナップを好むひとに、多いと思ふ。

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 与しかねるところはあるのだけれど…寫眞のテクノロジをテクニックで遊び尽した植田正治といふひとを尊敬してゐるのも理由だらうね…、偶然がなければ寫眞の面白みが減るだらう点には同意したい。Ueda-Chouは名高いテクニックだが、我われ素人がいつも眞似出來るものでもない。

 それに偶然に助けられれば、後から見て、我ながら案外、惡くないと思へる寫眞…乃至画像を得られたりもする。音樂や絵画にもかういふ期待は持てなくはないだらうけれど、それは音樂家や画家の技術と経験で昇華されるだらう。仮に偶然を感じる部分があつたとしても、それは意図的な偶然の筈で、さうでなければ完成には到らない。スマートフォンに保存してある画像を見て、そんなことを考へた。考へたのはいいが、先が纏まらないので、そのまま書きつけるに留めておく。