閑文字手帖

馬手に盃 弓手に肴

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

042 密ヤカナ愉シミ(後)

腰痛が持病のわたしにとつて厳冬季はこまる。背中の肉が突つ張つた感じになるといけない。神経痛が顔を出してきて、うんざりして仕舞ふ。それだから奥多摩の方向を目指す数日前から気温が一ぺんに下つたのには参らされた。おまけに雪まで降つて、ああいふの…

041 密ヤカナ愉シミ(前)

秘密なのだから詳しいことは書けない。そんなら書かなくたつていいぢやあないかと云はれさうだけれど、それでも書きたいのは要するに自慢話をしたいからで、どうも人間が賤しくていけない。併しわたしが高潔な人柄なのかと云へば、とてもとてもとなるのは念…

040 ねばならぬ

ある食べものをどんな風に仕上げ、またどう食べるかといふ設問は本來無意味である。そンなもん、気分で決めたらエエんよ、気分で。さう居直るのが正しいしまた旨くもある。 食べもので“ねばならぬ”を云ふほど、莫迦げた態度はない、併し結論を出すかどうかは…

039 ハムカツ!

文章を書く時の心得として、“!”や“?”は出來るだけ使はないと決めてゐる。濫用は軽薄でいけないと思へるのが理由だが、これは好みの問題でもあるのだが、“!”や“?”を無闇に用ゐるのは爆發を多用する派手なだけの映画のやうに感じられて仕舞ふ。それで面白…

038 何となく

常用するスマートフォンはシャープのSHV33といふauの機種で、HTCの旧い機種を併用してゐる。但し後者はauのネットワークから外れてゐて、モバイルルータ(旧EMOBILE)で繋いでゐる。Googleにどつぷり浸つてゐるなあと苦笑ひが浮ばなくもないけれど、考へてみた…

037 今は無い店

閉店などといふのは別に珍しい話ではなくて、わたしが足を運ぶことの多い中野…ここでは東京都のある地域を指してゐる…でも、気がついたらある店が別の店になつてゐて、そんなに驚きはしない。今はさつぱり判らないが、新宿の歌舞伎町やゴールデン街だつてそ…

036 鍋

鍋といふ物体の話をするのではない。仮に土鍋と鐵鍋の利点欠点を論じるとして、興味を持つひとだつてゐるだらうけれど、さて三人をられるかどうか。それにわたし自身、さういふ話題には興味を感じない。だから仮の話は仮のままである。我われは普通、鍋と聞…

035 長閑な春

新しい春は長閑と決つてゐて、お屠蘇が旨ければお雑煮も美味しい。 春風駘蕩。 美酒佳肴。 陽光燦々。 不覚重盃。 我が親愛なる讀者諸嬢諸氏に、謹んで新年のご挨拶を申し上げる。