閑文字手帖

馬手に盃 弓手に肴

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

792 おまかせ円盤

当人から聞いたわけではないが、外ツ國の客人が日本の料理屋で驚くのは、品書きに 「おまかせ」 があることださうだ。何だこれはと思ふらしく、気持ちは判らなくもない。何が出されるか、適正な値段なのか、そもそも美味いのか、見当がつかないんだもの。わた…

791 赤い星

暑い時節に呑む麦酒は壜詰が望ましい。 生麦酒だと一ぺんに干して仕舞つて、いやそれも喉の快感ではあるのだけれど、酷暑に適ふのは壜詰だと思ふ。好みの話だから、気にしなくても宜しい。 併し最近になつて思ふのは、わたしが好きで、且つ壜麦酒を置いてゐ…

790 本の話~第壱號カルテ

『カメラバカにつける薬』 飯田ともき/インプレス 漫画である。この手帖には"漫画の切れ端"といふカテゴリもあるのだが、あつちで取り上げるのは旧作だから、"本の話"で扱ふことにする。 知る限り、同人誌發。今はデジカメWatchといふWebサイト、それから紙…

789 冷し中華の荒涼を

冷し中華の文字を見ると昂奮する。 暑い時季は何しろ食慾が出ない。だから、素麺や冷や麦やざる蕎麦でなければ、豆腐が主食になる。併し素麺冷や麦ざる蕎麦豆腐では、栄養といふか何といふか、さういふのが乏しい。食慾が出ないのと、空腹を感じるかどうかは…

788 ワイド・コンヴァータ

過日、所用があつて中野に出掛けた。所用と云つても大したことではないから、詳しくは触れない。 そつちを片附けた後、Fカメラ店を冷かす積りで入つた。さうしたら我がGRデジタルⅡ用のワイド・コンヴァータが置いてあつた。それはいい。實はこつそり探してゐ…

787 梯子どんたく~余談篇

帰宅した翌日…月曜日…は有給休暇を取つて、パンツを洗つた。だからこれは余談篇である。筋が通つてゐるでせう。 ニューナンブの皆が揃はなかつたこと。 暑さが莫迦ばかしいくらゐだつたこと。 この二点(都冩美に行き損ねたのも加へるべきか知ら)を除くと、今…

786 梯子どんたく~昭島篇

昭島驛に降りたのは午后二時過ぎ。かう書くと我が親切な讀者諸嬢諸氏は、チェック・インには早すぎではないかと心配して下さるだらうが、我われは東横インの會員である。會員は午后三時にアーリー・チェック・インが出來る。驛前のモリタウンだつたかで晩め…

785 梯子どんたく~澤乃井篇

体調が惡くなつたのですとS鰰氏から聯絡があつたのは、どんたく当日週の中頃で、それは止む事を得ない。その暫く前にクロスロードG君からも、諸事情での不参加の報せもあつた。お酒はいいものだが、不調や事情を押して呑むものではないし、押して呑んでもま…

784 梯子どんたく~準備篇

澤乃井に行くには当然、電車を使ふ。 頴娃君が可及的速やかさで予約してくれた藏の見學は、午前十一時の回だから、そこに合はせなくてはならない。澤乃井に行く為の最寄は、青梅線の沢井驛で、青梅線は本数が少い。先行して時刻表を確める必要がある。わたし…

783 梯子どんたく~打合せ篇

先にニューナンブに就て簡単に云ふと、お酒と冩眞、カメラと蕎麦を愛好する不逞の輩である。頴娃君とわたしで結成した。今はS鰰氏とクロスロードG君を含めて四人。呑み屋の卓を囲むのに丁度いい。それに四人は、同じ話題を囲める最大の人数でもある。 とは云…