閑文字手帖

馬手に盃 弓手に肴

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

240 ニューナンブ、某所にゆく

撮影はしてもかまひませんが、SNSやウェブログへの投稿は、お控へ頂きたいです。といふお願ひが最初にあつたから、画像は載せない。どこで何があつたのかも、少々ぼやかしておく。 それで先づ福生に行つた。寧ろ米軍横田基地がある土地と云ふ方が通り易いか…

239 カレーに関はる問題

ここで云ふカレーはカレーライスに限つてゐない。カレー饂飩やカレーラーメン、或はカレー(のルゥ)そのものも含めてゐる。厳密な定義は困難だが、カレーの味つけがされた食事だと(従つてカレー風味のお菓子は含まれない)、大まかに云つておきたい。そのカレ…

238 広がらない話 三題

◾️その一 現物が手元に無いので、曖昧なままに書くのだが、伊丹十三が映画の撮影だかでヨーロッパに滞在中の話。宿泊してゐるホテルの伊丹の部屋に、三船敏郎がジョニ黒と畳鰯を手土産にふらつと遊びにきたのださうだ。これで一ぱい呑らうといふことで、それ…

237 月呑み

先日、ラヂオを聴いてゐて、某リスナーからのメールだつたか 「妻と月見饂飩の食べ方がちがふ」 といふ話題があつた。リスナー氏は最初に卵を溶き、饂飩に絡めながら啜り、奥方は卵を最後まで残して、おつゆと一緒に食べるのだといふ。 ほほう。 成る程。 色…

236 ハレでもケでも

お餅は年に一ぺんくらゐしか食べない。云ふまでもなく正月元日がその時で、焼いたお餅を浮べた澄し汁である。だからお雑煮と呼ぶのは六づかしい。手抜きと思はれるやも知れないが、丸太の實家は元々、御節にはさう熱心でなかつた結果だから仕方がない。わた…

235 おでん礼讚

冬はおでん。 と決めつけていいのかどうかは、我が親愛なる讀者諸嬢諸氏に委ねなくてはならないかも知れないが、わたしにはさう思はれる。尤も毎日食べたいものでもない。但し食べたくなると食べるまで我慢出來なくなる。 不思議である。 いや本当に不思議な…

234 積極的に

前々回、前回とパナソニックGF3を題材にはしやいだので、それに関連させ、もう少し續ける。 GF3はマイクロフォーサーズ(以降はMFTと略す)といふ規格を採用してゐる。MFTはフォーマットの大きさのひとつ。ほらフルサイズとか、APS‐Cとか、聞いたことがあるで…

233 買はないよ([232 これしか出來ない]の續き )

どうもGF3を気に入つたらしい。 何しろきはめてコンパクトな組合せである。 本体にボディキャップ・レンズが2枚と充電器。 これ以上増えるかどうか…仮に増えるとして、パナソニックの14ミリ/F2.5でなければ、オリンパスの17ミリ/F2.8程度だから、容積を考へ…

232 これしか出來ない

オリンパスのアクセサリに“ボディキャップ・レンズ”といふのがある。文字通り、ボディキャップにレンズを組み込んだもので、扱ひはあくまでもアクセサリ。レンズの製品紹介には載つてゐない。15ミリと9ミリが用意されてゐて、どちらも手元にある。ボディキャ…

231 連想チース

吉田健一は詩を引用する時、本をあたつて確かめることをしなかつたさうだ。だから原稿に誤りが散見されるのは珍しくなくて、編輯者は中々にたいへんだつたらしい。無精をしてはいけませんといふ教訓ではない。吉田は詩を暗誦して樂しむものだと教はり、また…

230 富士

この手帖では原則的に画像の説明をしない。見れば判つてもらへることを、わざわざ文字にしても仕方がないといふのが理由。素人の寫眞展辺りで、さういふ例は幾らでもあるでせう。富士山を撮つて、“富士の情景”なんてつけて仕舞ふ。ああいふのは勿体無いなあ…

229 スタイル

先づ[224 オートフォーカス]にざつと、目を通して頂くのがいいと思ふ。そこではミノルタα‐70でフヰルム一眼レフの小さなシステムを組まうかなと書いた。實行に移すかどうかは別…半ば以上は冗談である。一ぺん書いたことを(冗談ではあるけれど)短期間で引つ繰…

228 下る

起き出して時計を見ると8時半くらゐだつた。ちよいと寝過したかと思ひながら、ネスカフェに牛乳を入れて2はい。トーストとうで玉子。それからマカロニ・サラドとハム(2枚)で朝めしをしたためてから、エコーを吹かす。吹かしながら、取り散らかした本を棚にし…

227 ゴミホルナ

古い友人が大腸のポリープを切除したといふ。昨年(平成30年)末の話。その友人から 「切除後の飲食制限が終つた。遊びに行かう」 と誘ひがあつた。誘つてくる以上、体の具合は平気なのだらうと思つて、遊びに出た。何も決めない出た目勝負だが、例の通りであ…

226 長閑な春

お屠蘇を一ぱい。 お雑煮のお餅はふたつ。 更に醤油でもうひとつ。 棒鱈、蒲鉾、昆布巻き。 結び蒟蒻と小芋を焚いたの。 我が親愛なる讀者諸嬢諸氏に、新年のご挨拶を申し上げる。 春は長閑。