閑文字手帖

馬手に盃 弓手に肴

1019 GRⅢ、ストラップに就て

 GRⅢにはオプテック社のネオプレン製で、手首を通す式のストラップを附けてゐた。惡くはなかつたけれど、気に入るまでは到らなくもあつた。分厚くて手首に纏ひつく感じが、好きになれなかつたんである。オウナーのWebログを眺め、幾つか有名なのがあるのは判つてゐた。併し有名なのがこちらの気に入るとは限らない。画像を見るに、それらをGRⅢに附けた姿は、私の顎の下を擽らなかつた。画像でそそられても、實物を見て萎えるのは珍しくない。

 令和五年末、旧い友人とふらふら歩いたのは、既に記したとほりで、實はその時に手首を通す式のストラップを一本、買つた。JJC製。型番は判らない。元函には書いてある筈だが、手元に無く、確めるのも面倒である。オプテックのより細くて薄い。廉でもある。どこで目にしたのか、記憶の片隅にあり、游びの最中、気分が跳ねてもゐたから、財布の紐が少々弛んだのだな、きつと。いざとなれば、GRデジタルⅡに転用してもかまはんでせう。

 附けた。

 予想より恰好よろしい。この感想が、自分で贖つたからといふ、贔屓含みなのは云ふまでもない。とは云へ、見た目の良し惡しの評価だもの、贔屓が含まれて当然である。