閑文字手帖

馬手に盃 弓手に肴

1072 GRデジタルⅡを持ち出して

 外題のとほり。

 肩掛けのストラップを附け、ケイスに入れたのを、小さなショルダーバッグに(ストラップはかろく結んで)はふり込んだ。意外なほど収まるし、バッグを斜めに掛けても、予想より重くない。

 GRデジタルⅡにあてがつてゐるのは、リコーの純正ケイスである。黑い革製。あまり役に立たないベルト通しがあり、カラビナフックも使へる。フラップ式の蓋は、磁石で開閉する。本体をすつぽり収める大きさで、外側の凹凸は殆ど…GR DIGITALのマークはあるが…見られない。遠慮なしに云ふなら、愛想無しの革の凾だが、フラップ式の蓋は優れてゐる。詰り取り出し易い。

 今さら阿房なことを云ふ。カメラのケイスは、持ち運びの便利だけでは足りない。撮らうと思つた時、すつと取り出せなくてはならんのだ。リコーのケイスはさういふ條件に近しいし、本体を取り出した後はぺたんと潰せもする。邪魔にならなくなるのが、叉よろしい。

 一方、液晶モニタが見辛いことはすつかり忘れてゐた。経年劣化と、私の視力が極端に弱いことを差し引きしても、晴れた外では、構図をごくアバウトに確認するのが手一杯な程度。周章てて撮るわけではないとしても、何かしら工夫を凝らす必要はありさうに思つてゐる。