閑文字手帖

馬手に盃 弓手に肴

2024-11-01から1ヶ月間の記事一覧

1168 忘れ難い試合の話

令和三年彌生三日。 日本武道館。 スターダム、ワンダー・オブ・スターダム選手権 兼 髪切りマッチ。 王者 ジュリア対挑戰者 中野たむ。 プロレスラーの格を考へる時、敗けて画になるかどうか、といふのは、ひとつの條件になりさうな気がする。男性レスラー…

1167 忘れ難い試合の話

平成十三年長月廿六日。 大阪ドーム。 大阪近鉄バファローズ対オリックス・ブルーウェーブ。 野球の試合で何がドラマチックかと云つて シーズンの最終戰 九回裏二死からの 代打逆転満塁サヨナラ釣錢無し優勝決定 本塁打に尽きるのではなからうか。 匹敵する…

1166 忘れ難い試合の話

平成十五年彌生朔日。 日本武道館。 プロレスリング・ノア、GHCヘビー級選手権。 王者 三沢光晴対挑戰者 小橋建太。 結果を先に云ふと、小橋がGHC初挑戰で戴冠した。この試合を切つ掛けにかれは、"絶対王者"と呼ばれることになる。 凄い対決だつた。 序盤は…

1165 優柔不断な態度と串焼き

またぞろその話か、とうんざりする讀者諸嬢諸氏も少くなからうが、こちらは飽きない。だから仕方がない。 即ち串焼き。 画像は馴染んだ(筈の)呑み屋で出す、おまかせの六本盛。たれと塩を三本づつが、本來の出し方。ここの呑み屋は融通がきくから、私は全部…

1164 小腹が減つたら先づもつ煮

外題の通りである。 それ以外ではない。 大体の呑み屋にあつて、大体の呑み屋では、巨きなお鍋でくつくつ煮てある。詰り待たなくていい。肌寒さを感じる夕刻、ちよいと腹が減つたなあと思つた時、こんなに有難いお摘みも、中々見当らない。 臓物を煮込むとい…

1163 視覚的につよいパノラマ

フヰルムカメラの末期、パノラマ撮影が出來ます、と謳ふ機種が幾つかあつた。フヰルムの天地にマスクを施して、横に長い冩眞を撮る方式だつたから、本來とはちがふ、パノラマ"風"撮影と呼ぶのが正しい。本來のパノラマ冩眞は、フヰルム自体を横長に使ひ、天…

1162 無碍にはしない仮の予定

霜月も半ばを過ぎると、西上の予定をどうするか、考へを巡らしだす。年末から年始に掛けては例年、休暇を取り、たつぷり休む慣はし…令和五年末から令和六年初頭では、十七日間…にしてゐる。令和六年末から令和七年初頭に掛けても勿論、さうする積りである。 …

1161 春雨で上機嫌

過日の夜、ちよつとした切つ掛けがあつて、某所の某立呑屋に足を運んだ。建てつけの惡い引戸を、ごとごとさして入つたら、お店を仕切るお姐さんと、顔を知る定聯さんがこつちを見て、おやまあ 「久しぶりぢやあ、ありませんか」 さう聲を掛けてくれた。何ヵ月…

1160 十三年とG11

画像はiida G11…auが出してゐた、(所謂)ガラケー。私が最後に使つた3G端末。当然のことだが、ケータイとしては使へない。Sony Ericsson社…曾てかういふ會社が、あつたのですよ…製。發賣は平成廿三年。たつた十三年前と判つた今、少々驚いてゐる。 iidaといふ…

1159 その辺がひとつ、アレな"スタミナ"

目に馴染んではゐるけれど、何がどうなつて、その名を冠されるに到つたのか、どうも判らない筆頭は、バーベキュー(叉はBBQ)味、續くのがサラダ味で、ああいふ味のバーベキューにもサラダにも、出あつたことがない。一方でどちらにも、大体こんな感じといふイ…

1158 案外うまい生ピーマン

ピーマンは植物の分類上、唐辛子の一族なのだといふ。 唐辛子が我が國にもたらされたのは十六世紀頃、甘みのある品種は十九世紀初頭までに、栽培されてゐたらしい。但し当時の呼び方は蕃椒。 ピーマンといふ名前は、フランス語の “piment(ピマン)"、或はポル…

1157 某日某所のハラミと葱

某日の夕方、某所の呑み屋。 足を運んだのは、二ヶ月振りくらゐだと思ふ。時間の事情とお財布の具合が、さうさせたので、お店(当り前のチェーン店だが)にも、お店を預かる大将にも、責任はない。 馴染んだ隅つこの席が空いてゐたから、そこに坐ると、大将が…

1156 謎めいたVQ1005

画像は、米國VISTA QUEST社のVQ1005といふ玩具デジタルカメラ。履歴を確めたら、平成廿年の如月、楽天市場のプロキッチンといふショップで贖つてゐる。消費税別四千四百五十七円。そこまでは判つたが、何故その気になつたのかまでは、さつぱり覚えてゐない。…

1155 好きな唄の話~熱血キッドの唄

"熱血キッド"つて、たれだと首を傾げるわかい讀者諸嬢諸氏に説明すると、大昔…平成三年の…熱血飲料といふ飲みものがあつたのだ。サントリーが賣つてゐた。その宣伝の為に設定されたキャラクタで、演じたのは唐沢寿明。序でに云へば、ヒロインは中村通代。惡…

1154 なずんだ呑み屋の手帖

毎年、この時期に入ると、來年の手帖の話をしたくなる。勿論、紙の手帖。手帖賣場に様々な色、判型が並ぶのを目にすると、昂奮を覚える。棚からあれこれ手に取り、頁を捲つて中を確めては戻す。この繰返しが樂い。 月曜日始り。 見開き一週間。 土日と平日が…